ローズマリーは、鉢植えでも地植えでも簡単に育てられるハーブの一つです。
その爽やかな香りと育てやすさから、ガーデニング初心者はもちろん、料理やポプリ作りなどハンドメイドが好きな方にもおすすめ。
今回は、そんなローズマリーの特徴や育て方、そして暮らしに取り入れる活用アイデアまでたっぷりご紹介します。
ローズマリーってどんな植物?
ローズマリーは地中海沿岸原産のシソ科の常緑低木で、古くから料理や薬用、香りを楽しむハーブとして親しまれてきました。
1年を通して葉を付けるため、庭やベランダの彩りにもぴったりです。
花は一般的に青や紫ですが、品種によって白やピンク色の花を咲かせるものもあります。
また、ローズマリーは大きく次の2つに分類できます。
- 立性:上に向かって伸びるタイプ。樹形が整いやすく、鉢植えでも育てやすい。
- 匍匐性(ほふくせい):横に広がって育つタイプ。地面を覆うグランドカバーやハンギングにぴったり。
さらにこの中間の「半匍匐性」という品種もあり、成長の途中で枝が垂れてくるのでナチュラルな雰囲気を楽しめます。
ローズマリーの一年の様子

- 花期:冬から梅雨頃まで長く楽しめる。匍匐性は初夏ごろまで咲くことも。
- 地植えの場合:水やりなどの管理がほとんど不要。
- 鉢植えの場合:土の表面が乾いたらたっぷり水を与える程度でOK。
より元気に育てたい場合は、適宜の剪定や肥料、植え替えが大切です。
ローズマリーの育て方
① 用土
ローズマリーは本来、痩せた乾燥地に生える植物です。
弱アルカリ性で水はけの良い土を好みます。
▼ハーブ用おすすめ培養土
ホームセンターの「ハーブ用の培養土」「草花用培養土」でも十分ですが、よりこだわるなら以下の配合がおすすめです。
- 小粒赤玉土:6
- 腐葉土:4
さらに水はけを良くしたい場合は、パーライトやバーミキュライトを少量加えるといいですよ。
② 水やり
- 鉢植え:土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり。
- 地植え:基本的に雨任せ。真夏など雨が長く降らないときは水やりを。
③ 植え付け・植え替え
3〜5月、10〜11月がベスト。ホームセンターでこの時期に苗を買えば安心です。
鉢植えは2年に1度くらい、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
ローズマリーの剪定・摘心のポイント

年に2回の剪定
- 5月:気温が安定しているこの時期は「強剪定」ができるタイミング。枝をしっかり刈り込んでボリュームのある株に。
- 11月:軽い「整枝剪定」。内側に伸びた枝や絡んだ枝を切り、風通しを良くします。
ただし木質化(枝が木のように固くなる)した部分を切りすぎると新芽が出にくくなります。
木質化した枝は1回に1〜2箇所程度にしましょう。


摘心もおすすめ
新芽の先を摘むことで脇芽が増え、枝数が増えて収穫量アップ&形も整います。
簡単に増やせる!ローズマリーのさし木
ローズマリーは種まきよりも「さし木」が簡単。剪定で切った枝を再利用しましょう。
- 10~15cmに切り、下の葉を取り除く
- 1〜2時間ほど水につける
- 赤玉土などに5cmほど挿し込む
- 半日陰で1ヶ月ほど管理すると根が出てくる
根が出たら培養土に植え替えて、徐々に日当たりへ慣らせばOKです。
▼おすすめさし木の用土
ローズマリー病害虫対策は?
ローズマリーは比較的害虫に強いですが、風通しが悪いと「ハダニ」や「うどんこ病」が発生することがあります。
- 枝が混み合ってきたら剪定して風通しを確保
- 葉をときどき裏返してチェック
- 病気の葉は早めに取り除く
これだけでも十分予防になります。
暮らしで楽しむローズマリー
ローズマリーは育てるだけでなく、暮らしのいろんな場面で楽しめます。
- 料理に:肉や魚の臭みを抑えるだけでなく、パンやお菓子にも。
- ハーブティーに:スッキリした香りでリフレッシュ。
- ポプリやサシェに:乾燥させて袋に詰めるだけで消臭・防虫にも。
- バスハーブに:布袋に入れて湯船へ。爽やかな香りが広がります。
代表的なローズマリーの品種
一言にローズマリーといっても品種の数は沢山あります。
ここでは立性、匍匐性、半匍匐性の3つに分けて品種の簡単な特徴を紹介します。
種類 | 特徴 |
---|---|
トスカナブルー(立性) | 料理用に人気。強い香りと生育旺盛で初心者向き。 |
マジョルカピンク(立性) | ピンクの花を咲かせる。観賞用におすすめ。 |
モーツァルトブルー(半匍匐性) | 濃い青の花が魅力。大きく育つ。 |
サンタバーバラ(匍匐性) | 淡い紫の花を咲かせ、鉢やグランドカバーに。 |
プロストラータス(匍匐性) | 四季咲きで花数が多い。庭の縁取りにも◎。 |
立性のローズマリー
立性のローズマリーの特徴は次の2点です。
- 上に成長していく
- 樹形が整えやすく、コンパクトにもすることができる。
鉢植えで育てる場合には立性のローズマリーの方が管理はしやすいですよ!
立性ローズマリーの品種
マリンブルー
こちらも食用、ガーデニング共に人気の品種です。
ハーブガーデンでも存在感のある品種になります。
株が大きくならないと花を咲かせてくれませんが、
花は株の個体差はありますが、小さく青よりの薄紫色の花を咲かせてくれます。
マジョルカピンク
ピンク系の花を咲かせるローズマリーの代表品種です。
料理に使うには向いていない品種ですが、四季咲きになると冬でも花を咲かせてくれるので、観賞用のローズマリーとして人気な品種です。
半匍匐性のローズマリー
半匍匐性のローズマリーの特徴は次の点です。
- 成長の初めは上に成長して、ある程度成長したら垂れ下がるように成長する
レイズドベッドや大きめのハンギングでに植え付けると半匍匐性の良さがたのしめますよ。
半匍匐性のローズマリーの品種
モーツァルトブルー
濃い青の花を咲かせる品種で、ガーデニングで人気の品種になります。
大型の品種で花はきれいなのですが、定植から花を咲かせてくれるまでに2年ほどかかることがあります。
ダンシングウォーター
この品種は花が薄い青色をしており美しい品種として人気があります。
高花性で2月ごろから4月ごろまでよく花をつけてくれます。
ディープブルー
半匍匐性ですが、枝が斜めに伸びる傾向があり他の半匍匐性のローズマリーのなかで少し変わった枝の伸び方をします。
成長がゆっくりめなので鉢植えでも育てやすい品種になります。
花は四季咲きで濃いめの青色をしています。
匍匐性のローズマリー
匍匐性のローズマリーは次の点です。
- 上には成長せず横に広がって成長してくれます。
- 雑草対策になる。
- 観賞用のものが多い
ハンギングやグランドカバーとしての庭木としてもおすすめです。
匍匐性のローズマリーは四季咲きの品種が多く花も楽しむことができるので、園芸としても人気がある品種が多いですよ。
匍匐性のローズマリーの品種
プロストラータス
匍匐性のローズマリーの代表品種になります。
グランドカバーになるほど広がることはありませんが、横にひろがっていく性質があります。
花の数も多く2月ごろから4月かけて開花してくれますよ。
サンタバーバラ
鉢植えやハンギング、グランドカバーとしても使える匍匐性の品種になります。
淡い紫色の花をさかせてくれます。
また、花数も多いため、観賞用におすすめの品種です。
まとめ
ローズマリーは丈夫で育てやすく、初心者でも失敗しにくいハーブです。
さらに花の色や樹形、香りなど品種によって多彩なので、自分にぴったりのローズマリーを探すのも楽しいですよ。
育ててみて感じたことや、お気に入りの品種が見つけてみましょう。
では今回はこのへんで・・・
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