アイビー・へデラは、初心者にも育てやすい観葉植物の一つです。
観葉植物ながらも、屋外でも育てることができる植物でお庭や寄せ植えにもおすすめの植物です。
そんなアイビーへデラの育て方や育てる時の注意点などを合わせてお伝えします。
アイビーの基本データと特徴

学名 | Hedera |
科名/属名 | ウコギ科/ヘデラ属 |
原産国 | ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ |
分類 | 観葉植物(常緑つる性低木) |
開花時期 | 9月〜12月 開花は稀で、葉の観賞が主目的 |
草丈(ツルの長さ) | 1m〜5m |
耐寒性 耐暑性 | 強い 強い |
ヘデラの最大の魅力は、星型やハート型の美しい葉にあります。
色合いも濃緑から斑入りまで豊富なバリエーションがあり、どんなインテリアにも合わせやすいのが特徴です。
つる性の性質を活かして壁やフェンスに這わせたり、吊り鉢で楽しんだりと、様々な楽しみ方ができます。
しかし、繁殖力が強いため、地植えにしてしまうとすぐに広がってしまうため管理する必要があります。
他にも空気清浄効果も高く、室内環境の改善にも貢献してくれる優秀な観葉植物として知られています。
アイビーへデラには、サポニンという毒性が含まれています。
人間やペットが摂取すると、嘔吐、下痢、腹痛、皮膚炎などの症状を引き起こす可能性があります。
小さなお子さんやペットのいるご家庭では、誤食しないように注意が必要です。
アイビーへデラの育て方の基本

置き場所 | 明るい半日影が理想 夏場の直射日光は避ける |
用土 | 市販の観葉植物の用土 |
水やり | 春から秋にかけては、表面の土が乾いたらたっぷり 寒くなってきたら水やりを控える |
肥料 | 春と秋に緩効性肥料を与える。 夏と冬は肥料を控える |
順番にさらに詳しくコツやポイントをお伝えします。
アイビー・へデラの置き場所のポイント
明るい半日陰がヘデラにとって最適な環境です。直射日光は葉焼けの原因となるため避けましょう。室内でも十分育てることができ、屋外でも屋内でも栽培可能です。風通しの良い場所を選ぶことで、病害虫の発生を予防できます。
アイビー・へデラの土選びのコツ
市販の観葉植物用土を使用すれば問題ありません。水はけの良い用土が基本で、pHは弱酸性から中性の範囲が適しています。排水性を重視し、根腐れを防ぐことが健康な成長の鍵となります。
アイビー・へデラの水やりのコツ
春から秋にかけては、土が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬は成長が緩やかになるため、水やりは控えめにしましょう。過湿は根腐れの原因となるため注意が必要です。受け皿に水が溜まらないよう、こまめにチェックしてください。
アイビー・へデラの肥料の与え方
春と秋に緩効性肥料を与えるか、月1回の液体肥料でも構いません。夏の高温期と冬は植物の活動が鈍るため、肥料は控えめにしましょう。
アイビー・へデラの植え付け・植え替え

アイビーへデラの植え替え・植え付けは春(4〜5月)と秋(9〜10月)が適期になります。
この時期は活発に活動をしている為、植え替えや植え付け時のダメージを抑えて、新しい環境に順応しやすくなります。
地植えの場合は特に必要はありませんが、鉢植えの場合は1〜2年に1回を目安に植え替えを行いましょう。
肥料不足になったり、根詰まりを起こしてします可能性があります。
鉢底から根っこが出始めると植え替えのサインになります。
アイビー・へデラは適期に植え替えを行う場合、神経質にならなくてもいい為、根っこを軽くほぐしてあげて、古い土を軽く落としてあげましょう。
強く崩しすぎると植物にストレスを与えてしまい、株が弱っていると枯れてしまうリスクになります。
アイビーへデラの季節ごとの管理方法

アイビー、へデラの成長期は、春と秋になります。
外で管理する場合は、春先の新芽が芽吹き始めたタイミングで、液肥をあたえると爆発的に成長を始めてくれます。
室内で管理する場合は、冬でも成長を続けているのであれば、緩効性肥料を与えておくことで、立派に成長してくれます。
夏になると、高温により活動が鈍くなる為、肥料は控えて水やりを毎日してあげることが大切です。
秋になるとまた、成長シーズンに入る為、肥料を与えたり、翌年に向けて剪定をして整えてあげることが大切です。
冬は室内で管理をするか、外で育てる場合は霜に注意をして、マルチングをしてあげましょう。
季節 | 管理ポイント |
---|---|
春 | 活発な生長開始。植え替え・肥料開始のタイミング |
夏 | 蒸れと直射日光に注意。室内で涼しく育てるのも◎ |
秋 | 株の整理や剪定、肥料のラストチャンス |
冬 | 寒風・霜に注意。室内の明るい場所で管理する |
アイビー・へデラに発生しやすい病害虫とその対策

アイビーへデラは、比較的丈夫な植物です。
しかし、病害虫の発生を放置しておくと、ほかの植物への被害が広がる可能性があるため、病害虫の症状が現れると対策を行うことが大切です。
アイビーへデラに発生しやすい病気と対策
アイビー・へデラで注意しておきたい病気は、灰色かび病や根腐れです。
どちらも、湿度が豊富だと起こりやすい病気なので、
風通しの良い場所での管理と、適切な水やりで予防できます。
外で育てている時よりも、室内で育てている時の方が発生しやすい病気になります。
アイビー・へデラでよく見られる害虫
アイビーへデラには以下のような害虫が発生しやすい傾向にあります。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
これらの害虫は葉裏に発生しやすいため、定期的なチェックを習慣にしましょう。
発見したら、歯ブラシで擦り落とすか、殺虫スプレーで対応します。
病気の症状と対応の早見表
症状 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
葉に斑点 | 糸状菌(カビ)による病気が原因であることが多い。 | 水やり過多や病気の可能性 |
葉がべたつく | 害虫の排泄物(カイガラムシ) | 害虫の発生を抑制するか、農薬を使う |
葉が丸まる | ハダニや乾燥による被害 | 適切に水やりを行う 農薬を使う |
アイビーへデラのよくあるトラブルと対処法

トラブル①葉が黄色くなる・元気がない
根詰まり、過湿、光不足などが原因として考えられます。
置き場所と水やりの方法を見直してみましょう。
トラブル②花が咲かない・落ちる
ヘデラは花が主目的ではないため、特に問題はありません。
葉の美しさを楽しむことに集中しましょう。
トラブル③茎が徒長する(間延びする)
日照不足が主な原因です。
明るい場所へ移すか、剪定して仕立て直しましょう。
アイビーへデラのおすすめの品種やバリエーション

アイビー・へデラと一言にいっても品種がたくさんあります。
その中でも代表的な品種を5つご紹介します。
グレーシャー | 白斑入りで爽やかな印象の品種 |
イエローリップ | 黄緑の斑が個性的で明るい雰囲気 |
ピッツバーグ | 斑は無く、大きめの葉でボリューム感があり存在感抜群 |
シャムロック | 小型でかわいい葉が特徴的で、寄せ植えにも最適 |
アイリッシュレース | 十字型の細葉が特徴的で、別名:バードフットと呼ばれている |
アイビーへデラの楽しみ方
育てやすいアイビー・へデラの楽しみ方は様々です。
初心者でも楽しみ方をお伝えします。
アイビーへデラは耐陰性もあるため、観葉植物としても楽しませてくれます。
吊るし鉢や高台から垂らすスタイルがおしゃれで人気です。つるの美しいラインが空間に動きを与えてくれます。
寄せ植えとしても楽しませてくれる植物で、室内で楽しむのであれば、
シンゴニウムやカラテアなどの耐陰性の強い観葉植物と合わせたり、屋外で楽しむのであれば、シクラメンやパンジーと合わせることで楽しむことができます。
他にも、いくつかのアイビー・へデラの品種を合わせたり、アジュガやヒューケラなどのリーフプランツと合わせるのもおすすめです。
アイビーへデラの栽培Q&A

- Q毎日水やりした方がいいの?
- A
いいえ。土が乾いてからたっぷりあげるのが基本です。
過湿は根腐れのもとになります。
- Q冬はどこに置く?
- A
室内の明るい窓辺が理想的です。
寒風や暖房の直撃は避けましょう。
- Qつるが伸びすぎて邪魔です…
- A
剪定の適期は5月ごろですが、真夏と真冬以外であればいつ剪定をしても大丈夫です。
切った枝は水挿しで簡単に増やすことができるぐらい丈夫な植物なので、
処理はしっかり行うことが大切です。
アイビーへデラの豆知識や名前の由来

ヘデラの花言葉には「友情」「永遠の愛」「誠実」などポジティブな意味が込められています。
つるが絡む様子から永続性を象徴する植物とされています。
また、西洋では墓地や教会に植えられている植物の一つで、繁栄や守護の意味を持つとされています。
他にも、NASAが認めたエコプランツとして、アイビーへデラは、空気清浄効果が高い植物としても知られています。
まとめ|年間栽培スケジュールとポイント
月 | 作業内容 |
---|---|
3〜4月 | 植え替え・剪定・肥料開始 |
6〜7月 | つるの整理・葉の健康チェック |
9〜10月 | 肥料・剪定の最終タイミング |
11〜2月 | 水やり控えめ・屋内で静養管理 |
アイビーへデラは、観葉植物初心者でも育てやすい植物の一つです。
アイビーへデラを育てる時には、以下4つの点を意識しておくことで、
アイビーへデラの魅力を最大限に楽しむことができます。
- 明るい半日陰で風通しの良い場所を選ぶ
- 水やりは控えめに。葉の色や状態を観察して調整
- 年1回の植え替えと剪定で美しく保つ
- つるを活かして空間演出を楽しもう
アイビーへデラには、様々な品種があり、コレクション性が高い植物でもあるため、ぜひお気に入りの品種を見つけてみてはいかがでしょうか?
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