ガウラは、蝶が舞うような愛らしい花の姿が特徴の宿根草で、春から秋まで長く花を咲かせ続けます。
北米が原産で、暑さにも寒さにも強く丈夫なため、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。ナチュラルガーデンによく馴染み、品種改良によりコンパクトな矮性品種も増えているため、花壇や寄せ植えなど多様な楽しみ方ができます。
今回はそんなガウラの魅力や育て方を詳しくお伝えします。
ガウラの基本データと特徴

項目 | 詳細 |
---|---|
学名 | Gaura lindheimeri |
科名・属名 | アカバナ科・ガウラ属 |
原産地 | 北アメリカ(テキサス州・ルイジアナ州など) |
分類 | 多年草(一部一年草扱いもあり) |
開花時期 | 5月〜10月頃 |
草丈 | 30〜100cm程度 |
耐寒性 | 普通(−5℃程度まで耐寒) |
耐暑性 | 強い |
ガウラの特徴と魅力
特徴的な見た目・香り・用途 細長い茎に小さな白またはピンクの蝶々のような花が長期間咲き、風に揺れる姿が涼しげで美しい植物です。花壇やコンテナ、切り花として人気があります。香りはほぼありませんが、その繊細で軽やかな花姿が多くの園芸愛好家に愛されています。
ガウラの育て方の基本

置き場所 | 日当たりがよく、風通しの良い場所 |
用土 | 水捌けの良い中性〜弱酸性 |
水やり | 乾燥気味に管理、表面の土が乾いたらたっぷり |
肥料 | 春と夏に緩効性肥料 |
ガウラの置き場所
日当たり良好で風通しの良い屋外が最適です。
半日陰でも育ちますが、花付きはやや落ちる傾向があります。
風通しが悪いと病気の原因にもなるため、適度な空気の流れがある場所を選びましょう。
ガウラに適した用土
水はけの良い砂質〜ローム質の土が望ましく、pHは弱酸性〜中性が良いとされています。
排水性が悪いと根腐れしやすいため、重粘土質の土壌では改良が必要です。
ガウラの水やり頻度と注意点
やや乾燥気味を好む植物です。
表面が乾いたらしっかりと水やりを行いますが、常に湿った状態は根腐れの原因となるため注意が必要です。
ガウラの肥料の与え方
春と夏に緩効性肥料を施します。
花後の追肥も効果的で、長期間の開花を楽しむことができます。
ガウラの植え付け・植え替え

ガウラの植え替えや植え付けは、4〜6月にかけてが適期となります。
霜の心配がなくなってから植え付けるのがベストタイミングとなります。
植え替えは、鉢植えの場合、目安は2年に一回程度で、鉢底から根っこが出始めたら目安になります。
地植えの場合は、株が大きくなり過ぎたら、株分する時についでに行いましょう。
また、ガウラは水捌けのいい環境を好むため、鉢植えの場合は鉢底に鉢底石を敷き、排水を良くすることを心がけましょう。
ガウラの季節ごとの管理方法

季節 | 管理ポイント |
---|---|
春 | 新芽が伸びるので肥料と水やりを増やします。剪定で形を整えることも大切です。 |
夏 | 水切れに注意しつつ、強い日差しで葉焼けに気を付けます。適度な遮光も効果的です。 |
秋 | 花は徐々に減りますが、追肥で晩秋まで楽しめます。剪定は軽めに行います。 |
冬 | 寒さに弱いので、霜が降りる地域はマルチングや防寒対策を行います。 |
ガウラに発生しやすい病害虫とその対策

ガウラに発生しやすい病気
うどんこ病や根腐れは発生しやすい主な病気です。
過湿や風通しの悪化が主な原因となるため、適度に剪定を行ったり、
用土を水捌けの良いものを使用するようにしましょう。
ガウラによく見られる害虫
アブラムシやハダニが発生することがあります。
定期的な観察で早期発見・対処が重要です。
症状 | 原因 | 対応策 |
---|---|---|
葉に白い粉状の物質 | うどんこ病 | 風通し改善・殺菌剤散布 |
葉が縮れる・変色 | アブラムシ | 農薬散布・手で取り除く |
葉が黄変・落葉 | 過湿・根腐れ | 水やり調整・根の整理 |
ガウラによくあるトラブルと対処法

トラブル①葉が黄色くなる・元気がない
過湿または肥料不足の可能性があります。
水やりを見直し、肥料を適量与えることで改善できます。
トラブル②花が咲かない・落ちる
日照不足か剪定不足、肥料過多の可能性が考えられます。
日当たりを確保し、花後の剪定を適切に行いましょう。
トラブル③茎が徒長する(間延びする)
肥料過多や光不足が原因です。
肥料を控えめにし、日当たりを改善することで解決できます。
ガウラの楽しみ方

寄せ植えで楽しむ
ラベンダーやサルビアなど、同様に乾燥気味に育てる草花と相性が良好です。
地中海風ガーデンの演出にも適しています。
地植えで長く楽しむ
ガウラの開花シーズンは長く、11月ごろまで咲かせることで知られています。
長く楽しむためには、花ガラを摘み取ることで次々に花を咲かせてくれます。
また、宿根草なので、年々株が大きくなり育てていくにつれて魅力的になっていきます。
ガウラの栽培Q&A

- Q毎日水やりした方がいいの?
- A
やや乾燥気味を好むため、表土が乾いたらたっぷり与えるのが基本です。
毎日の水やりは根腐れの原因となるため注意しましょう。
- Q冬はどこに置く?
- A
霜が当たらない軒下や室内で管理しましょう。
寒さには弱いので、温度管理が重要です。
- Qうまく咲かないのはなぜ?
- A
日照不足や肥料不足、剪定不足が主な原因です。日当たりの良い場所で育て、花後の剪定を忘れずに行いましょう。
ガウラの名前の由来と花言葉

ガウラは、「Gaura」はギリシャ語で「豪華な」「威厳ある」という意味に由来しています。
この名前は、風に舞う花の美しさと気品ある姿から付けられました。
花言葉もそんな容姿から、「繊細な美しさ」「自由な心」があります。
風に揺れる軽やかな花姿がまさにこの花言葉を体現しています。
ガウラのまとめ|年間栽培スケジュールとポイント早見表
月 | 作業内容 |
---|---|
3月 | 植え付け、肥料開始 |
5月 | 開花開始、剪定で形を整える |
7〜8月 | 水やり管理、病害虫チェック |
10月 | 花期終了、軽い剪定 |
11〜2月 | 寒さ対策、防寒 |
- 日当たり良く風通しの良い場所で育てる
- 過湿を避け、やや乾燥気味に管理
- 花後の剪定を行い花付きを良好に保つ
- 冬は寒さ対策を忘れずに行う
ガウラは比較的育てやすく、長期間にわたって美しい花を楽しませてくれる植物です。
北アメリカ原産で、欧米では多年草として庭に多く植えられています。
風に揺れる軽やかな花姿が愛され、自然風ガーデンには欠かせない植物として親しまれています。
初心者の方でも栽培を楽しむことができるのでぜひガーデニング植物を探している方がぜひそだててみてください。
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