鮮やかな黄色とオレンジ、赤の色合いが太陽のように美しいガイラルディア。
夏の暑さにも負けず、長期間にわたって咲き続ける丈夫さと、まるで花火のような華やかな花姿で多くの人を魅了します。
一年草タイプと多年草タイプがあり、初心者でも育てやすく、ナチュラルガーデンやカッティングガーデンに欠かせない存在です。
今回はそんなガイラルディアについてご紹介します。
ガイラルディアの基本情報

項目 | 内容 |
---|---|
学名 | Gaillardia |
科名・属名 | キク科 / ガイラルディア属 |
原産地 | 北アメリカ中西部 |
分類 | 一年草・多年草(種類による) |
草丈 | 30〜80cm程度 |
開花時期 | 6月〜10月 |
耐寒性・耐暑性 | やや強い / 強い |
ガイラルディアの魅力と特徴
ガイラルディアは太陽のような鮮やかな花色と、中心から外側に向かって広がるグラデーションが特徴的です。
花径は5〜10cmほどで、一重咲きから八重咲きまで品種が豊富にあり、黄色、オレンジ、赤、複色など多彩な色合いを楽しめます。
夏の暑さや乾燥に強く、長期間開花し続けるため、ガーデニング初心者にも育てやすい植物です。
切り花としても日持ちが良く、アレンジメントにも重宝されます。
ガイラルディアに毒はあるの?
ガイラルディアは一般的に毒性の報告はありませんが、
キク科植物の一部には接触性皮膚炎を起こす可能性があるものがあります。
敏感肌の方は念のため、お手入れの際には手袋の着用をおすすめします。
ペットが大量に摂取した場合は念のため獣医師にご相談ください。
ガイラルディアの育て方

置き場所 | 日当たりの良い場所 |
用土 | 水捌けの良い用土 |
水やり | 地植えの場合は雨だけでないOK 鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり |
肥料 | 植え付け時に緩効性肥料 開花期間中に月1回程度の液肥 |
ガイラルディアの置き場所
日当たりの良い場所を好みます。
半日陰でも育ちますが花付きが劣ります。
ガイラルディアに適した用土
水はけの良い土を好みます。
市販の草花の培養土だけでも育てることができますが、培養土8:赤玉土2で使ったり、
赤玉土6+腐葉土3+パーライト1などの配合もおすすめです。
ガイラルディアの水やり
地植えの場合、根付いた後は自然の雨で十分です。
しかし、最近の夏は日差しが強すぎるため、雨のふらない日が2〜3日続き、土がカラカラに乾いているなら水やりをしましょう。
また、鉢植えでは春〜秋にかけては、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
ガイラルディアの肥料の与え方
植え付け時に緩効性肥料を施し、開花期間中は月1回程度液体肥料を与えます。
ガイラルディアの植え付け・植え替え・増やし方

ガイラルディアの植え付け
ガイラルディアには一年草タイプと多年草タイプがあり、
一年草タイプは4〜5月ごろ
多年草タイプは3〜5月、9月〜10月ごろが適期となります。
また、ガイラルディアを植え付ける時の株間は30〜40cm程度確保し、根鉢の高さと同じ深さに植え付けます。
鉢植えの場合は6号鉢に1株が目安です。
ガイラルディアの植え替えは?
ガイラルディアを植え替える時は、2〜3年に1回、春または秋に株分けを兼ねて植え替えます。
地植えの場合も適度な頻度で植え替えや株分を行うことで、健康で元気に育ってくれます。
ガイラルディアの増やし方
ガイラルディアの増やし方は大きく分けて「種まき」「株分」「さし芽」の3つあります。
一年草は種まきで、多年草は株分でふやすのがおすすめです。
ガイラルディアを増やす方法 | 注意点 |
---|---|
種まき | 3月〜4月に直播きまたはポット播き |
株分 | 多年草タイプを春または秋に分ける |
挿し芽 | 5月〜6月に新芽を挿し木 |
ガイラルディアの季節ごとの管理方法

季節 | 管理ポイント |
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春(3〜5月) | 植え付け・種まき。新芽が出始めたら肥料開始 |
夏(6〜8月) | 開花期。花がら摘み・水やり・追肥を継続 |
秋(9〜11月) | 開花継続。種採取・株分け適期 |
冬(12〜2月) | 多年草は地上部枯れ。寒冷地では防寒対策 |
ガイラルディアに発生しやすい病害虫とその対策

ガイラルディアに発症しやすい病気
うどんこ病: 葉に白い粉状のカビが発生。風通しを良くし、水やりは株元に。
灰色かび病: 高温多湿時に発生。枯れた花や葉をこまめに除去。
立枯病: 土壌の過湿が原因。水はけの改善と適切な水やりが重要。
ガイラルディアに発生しやすい害虫
アブラムシ: 新芽や花に発生。見つけ次第除去またはオルトラン散布。
ハダニ: 乾燥時に発生しやすい。葉裏に水をかけて予防。
ヨトウムシ: 夜間に葉を食害。夕方以降の観察で早期発見・除去。
ガイラルディアによくあるトラブルと対処法

トラブル①花が咲かない
日照不足や窒素過多が原因の可能性があります。
日当たりの良い場所に移動し、リン酸系の肥料を与えてください。
トラブル②茎が倒れる
密植や風当たりの強い場所での栽培が原因です。
支柱を立てるか、株間を広くとって植え直しましょう。
トラブル③花付きが悪くなった
花がら摘みをサボったり、多年草の老化が考えられます。
こまめな花がら摘みと、3年に1回の株分けで若返りを図りましょう。
ガイラルディアのおすすめ品種

‘アリゾナサン’
ガイラルディア・アリゾナサンは、鮮やかな黄色の大輪品種で、草丈40〜50cmとコンパクト。
花壇の前面に最適です。
‘グレープセンセーション’
グレープセンセーションは、ピンクがかった紫色の可愛いお花がたくさん咲きます。
矮性で草丈20〜25cmの品種。
鉢植えやボーダーガーデンの前列におすすめです。
ガイラルディアの楽しみ方

ナチュラルガーデンの主役に
ルドベキアやエキナセアなどの他の北米原産植物と組み合わせて、野性的で自然な雰囲気の花壇を作ることができます。
カッティングガーデンで活用
花持ちが良いため切り花用としても優秀です。朝露の残る早朝に切ると長持ちします。
鉢植えでベランダガーデンに
コンパクト品種なら鉢植えでも十分楽しめ、ベランダや玄関先のアクセントになります。
ガイラルディア栽培Q&A

- Q花がら摘みは必要ですか?
- A
次々と花を咲かせるために、こまめな花がら摘みが重要です。また、自然に種ができてこぼれ種でも増えます。
- Q種から育てられますか?
- A
発芽率も良く、種から簡単に育てられます。
春に直播きするか、ポット播きして育苗します。
- Q冬越しはできますか?
- A
多年草タイプは関東以南では戸外で冬越し可能です。
寒冷地では防寒対策をするか、鉢上げして軒下で管理します。
ガイラルディアの豆知識や名前の由来

ガイラルディア(Gaillardia)の名前は、18世紀のフランスの植物学者ガイヤール・ド・シャラントノー(Gaillard de Charentonneau)にちなんで名付けられました。
英名では「Blanket Flower(ブランケット・フラワー)」と呼ばれ、これはネイティブアメリカンが使用していたブランケットの色合いに似ていることから名付けられたといわれています。
花言葉は「協力」「団結」「きらびやか」などで、
群生して咲く姿や鮮やかな色合いから付けられたと言われています。
ガイラルディアのまとめ|年間栽培スケジュール
月 | 作業内容 |
---|---|
3〜4月 | 種まき・植え付け・株分け |
5〜6月 | 開花開始・追肥・挿し芽 |
7〜8月 | 開花最盛期・花がら摘み・水やり |
9〜10月 | 開花継続・種採取・植え替え |
11〜12月 | 開花終了・多年草の刈り込み |
1〜2月 | 休眠期・防寒対策 |
- 日当たりと水はけの良さが美しい花の秘訣
- こまめな花がら摘みで長期間開花を楽しむ
- 多年草は定期的な株分けで若返りを
- 種まきで簡単に増やせる初心者向き植物
ガイラルディアは夏の暑さに負けない丈夫さと、太陽のような鮮やかな花色で庭を明るく彩ってくれる魅力的な植物です。
一年草から多年草まで品種が豊富で、初心者でも失敗の少ない育てやすさが人気の理由です。
ナチュラルガーデンから切り花まで、様々な楽しみ方ができるガイラルディアで、夏の庭づくりにチャレンジしてみてください。
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