熱帯アメリカ原産のカラテアは、美しい葉の模様と色合いで室内を彩る人気の観葉植物です。
葉裏の紫色と表面の独特な模様のコントラストが魅力的で、インテリアプランツとして世界中で愛されています。
本記事では、初心者でも失敗しないカラテアの育て方を詳しく解説します。
カラテアの基本情報

学名 | Calathea spp. |
科名・属名 | クズウコン科(旧:クズリュウ科) /カラテア属 |
原産地 | 熱帯アメリカ(ブラジルやコロンビアなど) |
分類 | 多年草(観葉植物) |
開花時期 | 開花は稀で主に葉の観賞が目的 |
草丈 | 草丈は30〜90cm程度 |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性は低く10℃以上が必要 耐暑性は中程度 |
カラテアの特徴
カラテアの最大の魅力は、その独特で美しい葉の模様です。
品種により様々なパターンがあり、葉の表面には銀色や緑の複雑な模様が現れ、裏面は紫色を帯びることが多く、光の当たり方によって異なる表情を見せてくれます。
開花は稀で、主に葉の美しさを楽しむ観葉植物として親しまれています。
カラテアは、観葉植物には珍しく毒性がないとされています。
そのため、ペットや小さなお子さんが居るご家庭でも安心して育てることができる植物の一つです。
カラテアの育て方

置き場所 | 直射日光は避け、明るい室内 |
用土 | 排水性と保水性のバランスが取れた用土 |
水やり | 表面が乾いたらしっかりと与える 葉水を与えるのも重要 |
肥料 | 成長期も春から秋にかけて液体肥料を与える |
カラテアの置き場所の選び方
カラテアは明るい間接光を好みます。
直射日光は葉焼けの原因になるため避け、レースカーテン越しの光が当たる場所が理想的です。
風通しの良い場所を選ぶことで、病害虫の予防にもつながります。
カラテアの土選びのポイント
排水性と保湿性のバランスが良い培養土が適しています。
ピートモスとバーミキュライト、腐葉土の混合土がおすすめです。
市販の観葉植物用培養土でも十分育てることができます。
水やりの方法と注意点
表土が乾き始めたらたっぷり水を与えましょう。
乾燥に弱いため、葉水で湿度を保つことも重要です。
ただし、過湿は根腐れの原因となるため、土の状態をよく観察して水やりのタイミングを判断してください。
肥料の与え方
春から秋にかけて観葉植物用の液体肥料を月1〜2回与えます。
冬期は成長が緩慢になるため、肥料は控えめにします。
カラテアの植え変えと増やし方

植え替えの適期
植え替えの最適時期は春です。
根詰まりを感じたり、水はけが悪くなったりした場合は植え替えを検討しましょう。
また、植え替えの目安は2年に一度程度です。
根を傷めないよう注意深く作業を行うことが大切です。
植え替え手順のポイント
排水層を作り、根を優しくほぐして植え替えます。
根が詰まっている場合は少し剪定しても構いません。
新しい土で植え付け、しばらくは直射日光を避けて管理しましょう。
カラテアの増やし方
カラテアの増やし方は、基本的に「株分け」で増やしていきます。
植え替えの時に株を綺麗なナイフ2〜3株程度に分けましょう。
カラテアの季節ごとの管理方法

季節 | 管理ポイント |
---|---|
春 | 水やりと肥料を開始。環境に慣れさせる |
夏 | 葉水で湿度を保ち、風通しを良くする。高温に注意 |
秋 | 肥料を減らし、水やりを控えめに。病害虫チェック |
冬 | 10℃以上の暖かい場所で乾燥させすぎない。水やり控えめ |
カラテアで発症しやすい病害虫とその対策

カラテアに発生しやすい病気
根腐れ、うどんこ病が主な病気です。
どうしても室内で管理するため、群れが原因でなる病気が発症しやすくなります。
水やりや用土、風などの適切な環境管理により予防することができます。
カラテアによく見られる害虫
基本的に室内で管理するため滅多に害虫に悩まされることはありませんが、
ハダニ、アブラムシ、カイガラムシなどを見かけることがあります。
早期発見して、人の手で駆除するのが一番効果的です。
あまりにも増えすぎた場合は、オルトランなどの農薬を使って対策しましょう。
症状と対応の早見表
症状 | 原因 | 対応策 |
---|---|---|
葉の縁が茶色くなる | 乾燥、直射日光 | 葉水で湿度を保ち、日陰に移動 |
葉に白い粉が付着 | うどんこ病 | 殺菌剤散布と風通しの改善 |
葉が縮れる | ハダニ | 葉水を増やし殺ダニ剤を使用 |
カラテアによくあるトラブルと対処法

トラブル①葉が黄色くなる
葉焼けが起こる理由は、過湿や栄養不足が原因と考えられます。
予防するためには、水やりや肥料のやり方を考える必要があります。
トラブル②葉が落ちる
温度変化や乾燥が原因の可能性が考えられます。
安定した環境へ移動し、湿度を保つことで、予防することができます。
トラブル③葉の一部が茶色くなる
葉っぱの先や縁ではなく、真ん中の方が枯れていく場合は、直射日光による葉焼けが考えられます。
日陰に移動し、間接光の当たる場所に移動させましょう。
カラテアのおすすめの品種やバリエーション
おすすめ品種①カラテア・メダリオン

丸みのある濃いグリーンの葉に薄いグリーンと薄いピンク色の模様が入った美しい代表品種です。
葉裏は鮮やかな赤紫色をしており、コントラストが美しい品種となります。
おすすめ品種②カラテア・サンデリアーナ

カラテアの中でも希少な種類で、メダリオンよりも深い緑の葉と薄いピンクの色の模様が入り、
葉裏は赤紫色で美しい品種です。
おすすめ品種③カラテア・ランシフォリア

カラテア・ランシフォリアは、葉が長く、葉が直立する性質を持つカラテアです。
葉の模様は独特で黄緑色の葉と濃い緑の模様が入り、
その模様は、葉の中に植物が描かれてるような模様をしています。
葉裏は紫色で光沢があり、インテリア性が高い品種としておすすめです。
カラテアの楽しみ方
インテリアとしておすすめ
リビングや寝室のアクセントとして最適です。
葉の美しさを活かした単植えがおすすめで、シンプルな鉢に植えることで葉の模様がより際立ちます。
寄せ植えも楽しめる!
同じように耐陰性のあるポトスやシダ類と合わせると統一感のある緑のコーナーを作ることができます。
カラテアをメインの植物として寄せ植えすることで、存在感のある寄せ植えを楽しむことができます。
寄せ植えする時は、湿度を好む植物同士で組み合わせることがポイントです。
カラテアの栽培Q&A

- Qカラテアは外に置いてもいいの?
- A
外においてもいいですが、直射日光の当たらない日陰に置くようにしましょう。
また、湿度を保てるような工夫が必要です。
- Q水やりはどのくらいが良い?
- A
土の表面が乾いたらたっぷり与え、葉水で湿度を保ちましょう。
乾燥には特に注意が必要です。
- Q冬の管理はどうしたらいい?
- A
10℃以上の暖かい場所で乾燥させすぎないように管理します。
水やりは控えめにしてください。
カラテアの植物の豆知識や名前の由来

カラテア属は熱帯アメリカ原産で、葉の模様の美しさから観葉植物として人気が高まりました。
学名の「Calathea」は、ギリシャ語の「kalathos(籠)」に由来し、花の形状から名付けられました。
カラテアの花言葉は「優美」「華やかさ」「変化」です。
美しい葉の模様と、光の当たり方によって変化する表情から生まれた花言葉といえるでしょう。
日本では滅多に見ることができないため、花を見ることができれば希少な体験といえます。
カラテアは、世界中で愛されておりインテリア植物として、葉の模様のバリエーションが豊富なことから、コレクション性の高い植物としても人気があります。
近年はインスタグラムなどのSNSでも注目を集める「映える」植物として話題になっています。
カラテアのまとめ|年間栽培スケジュールとポイント早見表
月 | 作業内容 |
---|---|
3〜5月 | 水やりと施肥を開始。環境に慣らす |
6〜8月 | 葉水で湿度維持、病害虫対策を実施 |
9〜11月 | 水やり控えめ、肥料減量 |
12〜2月 | 10℃以上の場所で管理、水やり控えめ |
- 明るい間接光で育てる – 直射日光は葉焼けの原因
- 適度な水やりと葉水 – 湿度を保つことが重要
- 冬は暖かく乾燥させすぎない – 10℃以上の環境を維持
- 病害虫は早めに発見・対処 – 定期的な観察がカギ
カラテアは適切な環境で管理すれば、その美しい葉模様で長期間にわたって室内を彩ってくれる素晴らしい観葉植物です。
熱帯植物特有の繊細さはありますが、基本的な管理を心がけることで、初心者の方でも十分に楽しむことができます。
ぜひあなたのお部屋に、カラテアの美しい葉模様を取り入れてみてください。
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